リフォームはどこに頼む?工務店とリフォーム会社の違いと選び方
「IKEHOUSEさんって、トイレの交換もするの?」。IKEHOUSEのお客様から、よく驚かれる言葉です。ホームページで新築の家づくりを大きく紹介しているため、トイレだけの交換は頼めないと思って別のお店に頼み、あとから「IKEHOUSEに頼めばよかった」と言われることも少なくありません。
IKEHOUSEは注文住宅の設計・施工を行う工務店ですが、リフォームも年間200件ほど手がけています。その中には、棚を1枚取り付けるような小さな工事も含まれます。
リフォームの依頼先には、工務店のほかにもリフォーム会社や設備を販売するお店などがあり、どこに頼めばよいか迷う方は多いと思います。この記事では、依頼先ごとの得意なこと、工事の中身で頼み先を考える方法、依頼先を選ぶときに確かめたいことを、IKEHOUSEが実際に見てきた例を交えて紹介します。IKEHOUSEに頼むかどうかにかかわらず、依頼先を選ぶときの参考にしてください。
リフォームの主な依頼先と、それぞれの得意なこと
リフォームの依頼先は、大きく分けると次の3つです。
| 依頼先 | 主な特徴 | 向いている工事 |
|---|---|---|
| 工務店 | 地域で新築とリフォームの両方を手がける。家の構造を分かったうえで工事を考えられる | 間取りの変更、断熱・耐震の改修、水まわりをまとめて直す工事、古い家のリフォーム |
| リフォーム会社 | リフォームを専門にする会社。水まわり・外壁など分野を絞った会社と、幅広く扱う会社がある。商品の選択肢や、工事ごとの料金が分かりやすい会社が多い | 得意分野の設備交換や内装の工事 |
| 住宅設備を販売するお店 | トイレや給湯器などの商品を選び、取り付けまで頼める。実際の工事は、提携する施工会社が行うことが多い | 商品を決めていて、取り替えるだけで済む工事 |
このほか、家を建てた会社に相談する方法もあります。建てたときの図面や仕様が残っていれば、話が早く進みます。
どの依頼先がよい・悪いということではありません。大切なのは、頼みたい工事の中身と、依頼先の得意なことが合っているかどうかです。
頼み先は「開けてみないと分からない工事かどうか」で考える
リフォームは、開けてみないと分からない工事です。壁や床をはがしてみたら、下地が傷んでいた、配管が思っていた場所になかった、ということがよくあります。
そこで、依頼先を考えるときは「その工事で、壁や床、天井を開けることになるか」を1つの目安にしてみてください。
設備を替えるだけで済む工事は、依頼先を広く選べる
便座の交換や、同じ場所・同じ大きさの設備への取り替えのように、予測できないことが起こりにくい工事なら、リフォーム会社や設備を販売するお店に頼んでも問題はありません。商品の選択肢や価格で選ぶのも、1つの考え方です。
同じトイレ交換でも、便器を替えるだけなのか、床の張り替えや配管の移動まで行うのかで、工事の中身は変わります。床をはがすことになる工事や、築年数がたった家の水まわりは、次の「開ける工事」として考えておくと安心です。
壁・床・天井を開ける工事は、家の中まで分かる依頼先に
お風呂やキッチンの入れ替え、間取りの変更、断熱の改修など、壁や床を開ける工事では、開けてから判断しなければならないことが出てきます。
IKEHOUSEでも、床下を開けたら土台がシロアリにひどく食われていたことがあります。古民家を骨組みだけの状態(スケルトン)にして柱を直そうとしたところ、柱が全部、原爆の爆風の影響か同じ方向に傾いていて、元に戻せなかったこともありました。

こうした傷みが見つかったとき、どこまで直すか、そのまま工事を続けてよいかを判断するには、家の構造が分かっていることが欠かせません。例えば、新しい設備の配管を通すのに柱が邪魔になる場合、その柱を抜いてよいかどうかは、家の構造によって違います。玄関ドアの修理や外壁の修理も同じです。ドアの開け閉めの不具合や外壁のひび割れは、原因が建物のゆがみや下地の傷みにあることがあります。
実例:お風呂の入口の壁の裏が、カビだらけだった
IKEHOUSEにキッチンのリフォームのご相談をくださったお客様の例です。
そのお客様は、以前に別の業者にお風呂のリフォームを頼んでいました。新しいお風呂を入れるために入口の壁をはがしたところ、壁の裏はカビだらけでした。ところが、施工した業者はそのことを何も伝えず、カビをそのままにして壁をふさいでしまいました。
住みながらの工事だったため、お客様がたまたまその様子を見ていて、気づいたそうです。そのことで不信感を持たれ、次のキッチンのリフォームのときに、IKEHOUSEへ電話をくださいました。
施工した業者にしてみれば、頼まれたのはお風呂を設置することで、壁の中の処理は指示されていなかったのかもしれません。カビや下地の傷みを処理できる専門の業者ではなかった、構造のことが分からなかった、ということもあり得ます。
ただ、施主から見れば、壁の中の状態を知らないまま工事が終わってしまいます。リフォームの失敗やトラブルというと、仕上がりの悪さや費用の食い違いが思い浮かびますが、見えないところで起きていることもあります。こうしたことを防ぐには、頼む前に「開けて何か見つかったら、どうしてもらえるのか」を確かめておくことが大切です。
リフォームの依頼先を選ぶときに確かめたい6つのこと
見積もりや現地確認のときに、次の6つを聞いてみてください。答え方で、その依頼先がどこまで見てくれるのかが分かります。

① 工事する場所のまわりまで見てくれるか
現地確認のときに、工事する設備だけでなく、まわりの床や壁、床下の状態まで見てくれるかを確かめましょう。事前に見ておけば、開けてから慌てることが減ります。
② 開けて傷みが見つかったら、どう相談してくれるか
「壁や床を開けて傷みが見つかったら、どうなりますか」と聞いてみてください。見つかったものを施主に見せてくれるか、直すかどうかをどう決めるか、追加工事の費用はいつ、どのように伝えてもらえるか。ここがはっきりしている依頼先なら、工事中に想定外のことが起きても相談しながら進められます。
③ 柱や壁に関わる工事を、構造から判断できるか
間取りの変更などで柱や壁を動かす工事では、抜いてはいけない柱もあります。抜く場合は、代わりに建物を支えるものを入れなければなりません。建築士が在籍しているか、工事の前に危険性やできないことも説明してくれるかを確かめましょう。
④ 建設業許可があるか(500万円以上の工事の場合)
建設業法では、1件の請負代金が500万円以上(消費税を含む)の工事を請け負うには、建設業許可が必要です。ただし、許可がなくても請け負える「軽微な建設工事」があり、建築一式工事以外は500万円未満、建築一式工事は1,500万円未満か延べ面積150㎡未満の木造住宅の工事が当てはまります(国土交通省「建設業の許可とは」)。
つまり、小さなリフォームなら、許可のない業者が請け負うことも法律上は問題ありません。許可の有無だけで良し悪しは決まりませんが、大きな工事を頼むときの目安の1つになります。リフォームの依頼先が建設業許可を受けているかどうかは、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで調べられます。
⑤ 建築確認が必要かどうかを説明してくれるか
2025年4月の建築基準法の改正で、木造2階建ての住宅などでも、大規模なリフォームには建築確認の手続きが必要になりました(国土交通省「令和4年改正 建築基準法について」)。自分のリフォームが対象になるかどうかを、工事の前に説明してくれる依頼先だと安心です。
リフォームで建築確認が必要になる工事は、「そのリフォーム、建築確認は必要?2025年の法改正で変わったこと」で詳しく紹介しています。
⑥ 工事のあとも相談できるか
リフォームは一度で終わりではなく、家に住み続けるかぎり何度も必要になります。例えばお風呂を入れ替えるとき、隣の洗面所もいずれ直すつもりなら、まとめて工事したほうが同じ壁を二度はがさずに済みます。この先の工事まで考えて提案してくれるか、工事のあとに不具合があったとき、すぐに相談できる相手かどうかも確かめておきましょう。
IKEHOUSEが、棚1枚の取り付けからリフォームを引き受ける理由
IKEHOUSEのリフォームは、IKEHOUSEで家を建てたお客様からのご依頼が多く、定期的なメンテナンスや年末のご挨拶にうかがったときに「そういえば、ここも見てほしい」と頼まれることもあります。ほかにも、近所にお住まいの方や、お客様の口コミで知った方、バスの窓からモデルハウスを見かけた方からのご相談があり、小さな工事が特に多くなっています。祖父母の代からお孫さんの代まで、リフォームでお付き合いが続いている家もあります。
3世代にわたるお付き合いのお話は、「家は3回建てないと満足できない?注文住宅で後悔しない間取りの考え方」で紹介しています。
IKEHOUSEで建てた家でなくても、リフォームのご相談を受けています。ほかの会社が行った工事の手直しも、もちろん引き受けます。
IKEHOUSEが考えるリフォームは、キッチンやお風呂を「売る」ことではなく、「設置する工事」です。工事をした以上、その仕上がりには責任を負います。IKEHOUSEには建築士が在籍しており、家の構造を分かったうえで工事を考えます。大事な柱は抜かず、抜くなら代わりをきちんと入れる。工事の前には、危険なことやできないことも正直にお話しします。お客様に満足していただけなければ、結局は自分たちに返ってくる。だからこそ、小さな工事でも手を抜かないようにしています。

IKEHOUSEのリフォームについては、リフォームのページの「工務店だからできる、IKEHOUSEのリフォーム」で紹介しています。
まとめ
この記事でお伝えしたポイントは、次の5点です。
- リフォームの依頼先には、工務店・リフォーム会社・住宅設備を販売するお店などがあり、得意なことが違う
- 設備を替えるだけで済む工事なら、依頼先を広く選べる
- 壁・床・天井を開ける工事は、開けてから判断が必要になるので、家の構造まで分かる依頼先に
- 依頼する前に「開けて傷みが見つかったら、どう相談してくれるか」を確かめておく
- 建築一式工事以外は500万円以上(税込)、建築一式工事は1,500万円以上などの工事に建設業許可が必要。大きな工事を頼むときの目安になる
「こんな小さなことを頼んでもいいのかな」と思うようなことでも、家のことならまず相談できる、かかりつけの工務店があると安心です。広島のIKEHOUSEでは、棚1枚の取り付けや建具の不具合から、間取りの変更や断熱・耐震の改修まで、リフォームのご相談を受け付けています。